知覚動詞の使い方を例文でマスターしよう!

受動態

知覚動詞とは

知覚動詞とは、see(見える)hear(聞こえる)smell(においがする)など五感を使った動作を表す動詞です。これらの動詞は状態動詞に含まれており自然に知覚する場合進行形にはしません

Are you seeing❌ a bird in the tree?    
(君は木に留まっている鳥を見ているかい?)
・Do you see a bird in the tree?
(君は木に留まっている鳥が見えるかい?)

2つ目の文が文法的に正しい文です。ちなみに Do you see は Can you see に置き換えることもできます。

なお「見ている」や「聞いている」という現在形にしたいのであれば、watch/look at(見る)やlisten to(聞く)などの知覚動詞を使って表現することができます。

・Dave is watching TV upstairs. Go call him.
  (デイブは上でテレビを見ているよ、呼んできて)
・What are you listening to?  -"Come Together" by The Beatles.
  (何を聴いているの?  -ビートルズのカム・トゥギャザーだよ)

またsmellには自然に知覚する「においがする」と自ら行動することで知覚する「においをかぐ」という意味の両方を持つため、後者の場合は進行形を使うことがあります。

・This chocolate is smelling❌ like an Orange. 
  (このチョコレートはオレンジのようなにおいがする)
・This chocolate smells like an Orange.
  (このチョコレートはオレンジのようなにおいがする)
・She is smelling the coffee.
  (彼女はチョコレートのにおいをかいでいる)

①知覚動詞V+目的語O+動詞の原形 (Oが〜するのをVする)

知覚動詞を使うとき目的語Oの後に原形不定詞を置くことで、「Oが〜するのを (知覚)する」という意味になります。

・She saw the man get in the car.
  (彼女は彼が車に乗り込むところを見た)
・I heard someone say "Watch out!"
  (私は誰かが「気をつけて!」と言うのを聞いた)

ポイントは、知覚動詞が過去形であっても目的語の直後が過去形ではなく原形不定詞であるというところです。こうすることで、その動作の初めから終わりまでを見ていた/聞いていたことを表せます。

②知覚動詞V+目的語O+現在分詞(〜ing)(Oが〜しているのをVする)

知覚動詞を使うとき目的語の後に現在分詞を置くことで、「Oが〜しているのを(知覚V)する」という意味になります。

・She saw the man entering the room. (彼女は男性が部屋に入っていくところを見た)
・I heard Harry speaking with my boss. (私は誰かが私の上司に話している聞いた)

①と似ていますが、原形不定詞を置いた場合は動作の初めから終わりまでを見たり聞いたりしていることを表すのに対し、現在分詞(動詞の進行形)を置いた場合には動作の一部を見たり聞いたりすることを表しています。

つまり、She saw the man get in the car. では男性が車のドアを開けてから完全に乗り込むまでを見たのに対して、She saw the man entering the room. では男性が部屋の中に入るまでの動作の一部を見たということになります。

③知覚動詞V+目的語O+(being) 動詞の過去分詞(Oが〜される/されているのをVする)

また目的語の後に過去分詞を使うと、「Oが〜されているのを(知覚V)する」という意味になります。
ここでのポイントは、過去分詞を使うことで「〜されている」という受動の意味を表すことです。

・I heard my name called. (自分の名前が呼ばれるのを聞いた)
・I saw the girl scolded by her father. (私はその女の子が父親に叱られるのを見た)
・I saw my brother being bullied. (私は兄/弟がいじめられているのを見た)

1、2つ目の文はcalled(呼ぶ), scold(叱る)の過去分詞形がそれぞれの目的語の後に続くことで、「〜するのを見る/聞く」という意味になります。目的語の直後に過去分詞が来ると、「SがVされる一部始終を見た」という意味になります。
3つ目の文は、目的語+being+過去分詞で「SがVされる一部を見た」という意味になります。いじめられている様子の一部を見たということです。

練習問題

次の文を英語に訳してみましょう。
① 変な音が聞こえるよ
② 何をじっと見ているの?(look atを使って)
③ いい匂いがする(goodを使って)
④ 彼は桃の匂いを嗅いでいる
⑤ Johnは彼女が彼の友人達と話すのを聞いた。
⑥ Maryは彼が走っているのを見た。
⑦ 自分の名前が呼ばれるのを聞きました。
⑧ 私はその女の子が父親に叱られているところを見ました。





答え
① I hear a strange/weird sound.
② What are you looking at?
③ It smells good.
④ He is smelling a peach.
⑤ John heard she talk with his friends.
⑥ Mary saw he running.
⑦ I heard my name called.
⑧ I saw the girl being scolded by her father.

まとめ

・see, hearは進行形にしない
・smellは「においがする」という意味では進行形不可、「においを嗅ぐ」という意味は進行形可

・知覚動詞V+目的語O+動詞の原形 「Oが〜する一部始終を見る/聞く」
・知覚動詞V+目的語O+現在分詞(〜ing)「Oが〜している一部を見る/聞く)
・知覚動詞V+目的語O+動詞の過去分詞「Oが〜されている一部始終を見る/聞く」
・知覚動詞V+目的語O+being+動詞の過去分詞「Oが〜されている一部を見る/聞く」


日本語訳するとわかりにくいところもありますが、知覚動詞の使い方を身につけることで見たものや聞いたものを正確に伝えることができます。練習問題などを活用して復習してみてください。

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